STAR WARSが米にもたらす損失

Star Wars』最新作公開で、欠勤者続出の見込み
来る5月19日は、企業の業務責任者にとって憂鬱な日となるかもしれない。その日は、映画『Star Wars』シリーズ前編3部作の最終エピソード『Star Wars III: Revenge of the Sith』(シスの復讐) が、ついに米国で劇場公開となる日だ。各職場の責任者は、公開初日を狙う従業員の欠勤に、頭を悩ますことになりかねない。

再就職支援会社の Challenger,Gray&Christmas (CGC) は調査の中で、公開日の19日と翌20日 (映画封切りの初日2日としては珍しくどちらも平日だ) は、従業員の欠勤が大幅に増加するとの予測を示した。この2日間は、大勢の Star Wars ファンが病気を理由に会社を欠勤し、ジェダイ マスターたちの最後の雄姿をその目に焼きつけようと、劇場に列を成すという。

技術者集団にはマニアックな人が多く、マニアックな人は SF 作品、特に Star Wars の映画が大好きだ。したがって、週末の Star Wars 公開に向けて、営業日でいうと16日から始まる1週間は、業務効率が低下する可能性がある。もし職場の責任者という立場なら、多発するであろう欠勤者については、Star Wars シリーズの根幹をなす「フォース」の暗黒面のせいとでも思うしかないだろう。

ジョージア州にある企業でコンサルタント職を務める Carl Cunningham 氏も、会社を休み、友人2人と公開初日に Star Wars 最終作を鑑賞しようと企てている社会人ファンのひとりだ。同氏は1週間会社を離れ、ロサンジェルスに滞在する。いかにもうらやましい話に聞こえるが、そこは宮仕えの哀しさか、同氏は会社の上司とある約束を交わして、Star Wars 鑑賞旅行休みを取り付けた。それは、必ずノートパソコンを持ち歩いて、いざというときにはメールで業務に対応すること、そして職場復帰した暁には、休んだ分を残業で埋め合わせることというものだ。

CGC の調査では、同作品が企業にもたらす生産性低下による損失額が、19日と20日の2日間で、6億2700万ドルにも達する可能性があるという。

この損失額は、前作『Star Wars II: Attack of the Clones』(クローンの攻撃) の劇場公開時 (2002年) の、初日2日間における観客動員数940万人を基に算出したものだ。CGC はこの内51%がフルタイムの仕事を持っていたとし、フルタイム従業員1人が1日に生む会社の利益を平均130.60ドルとして損失額想定額を算出した。

「職場の責任者」もswフリークの場合はどうしますか?